妊活から二人目の出産と育児

低用量ピルを長期服用するリスクは?ピルの服用はほどほどの方が良い?

ピルを愛用している方は多いでしょう。

好きで使っているという方もいるでしょうし、病気の治療のため仕方なく使っているという方もいるはず。

どちらの場合にしろ、毎日ピルを飲んでいると、ふと不安な気持ちになる。

排卵を止めるなんてすごい効果のあるお薬、毎日飲んで大丈夫?

結論から言えば、ピルは長期で服用しても安全な代物です。

しかしお薬には違いありませんし、休薬期間以外は毎日飲むものですから、飲まないで済むのだとしたらそちらの方が幸せなはず。

ここではそういうお話をしようと思います。

ピルを使うメリット

低用量ピルを使用する理由は人によって様々だと思います。

月経のコントロール及び月経痛の軽減のため、避妊のため、子宮内膜症の治療のため。

どうしてこのような使い方ができるのかと言うと、ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれており、これらが脳下垂体に作用することで偽妊娠状態を作り出すことができ、排卵を抑制することができるからです。

また、受精卵が着床するには十分な厚さの子宮内膜が必要ですが、ピルを飲むことで子宮内膜の厚さが十分にならず、着床しにくい状態を作り出します。

これらの作用により、ピルを飲んだ場合はほぼ100%の避妊効果を得ることができます。

月経痛が重い方はピルで月経をコントロールするだけで大変体の負担が楽になりますし、排卵を促すホルモンのせいで悪化する子宮内膜症の症状を抑えるには大変有効です。

ピルを使用するメリットと言えば、ホルモンバランスを強制的に整えることで体の不調を改善することができるだけでなく、服用によって体にかかる負担が少ないこと。

低用量ピルだけでなく、最近では超低用量ピルなどもありますから、体への負担はこれからもどんどん軽くなっていくことでしょう。時代と共に、長期使用を前提とするお薬として優秀になっていく印象があります。

副作用の心配はありますが、血栓症など重い副作用にはいつも細心の注意を払う必要があっても起こることは稀で、軽い吐き気や胸の張りなどが大半。

これも初めのうちだけで次第に副作用らしき副作用は感じなくなるというお薬です。

子宮内膜症の治療でピルを使っている人

仮にピルの長期使用は危険という話になったとしても、子宮内膜症などの治療のためにピルを服用している人はどうすることもできませんよね。

ピルの他にもホルモン治療の方法はあるにはありますが、こちらはもともとピルのように長期の治療を想定していない方法です。

子宮内膜症を悪化させないためには排卵を抑制することが大事。だからピルを飲んでコントロールするけれど、長期服用は危険だからピルを止めるという訳にもいかないし、誰もが妊娠すれば良いという解決策を取れる訳でもありません。

子宮内膜症を患っているほとんどの人にとって、低用量ピルの使用は今のところ最善の方法なのです。

しかし残念なことに、ピルで排卵を抑制しただけでは子宮内膜症の根治には至りません。

完全に子宮内膜症を治すには外科手術に踏み切るしかありませんし、再発を完璧に防ぐということなら子宮と卵巣を切除することになります。

子宮内膜症治療でのピルの服用は自ずと長期間ということになって、実際に妊娠をするために服用を中止するか、閉経を待つという止め方しかないように思います。

ピルの長期使用で妊娠ができなくなる?

中には、ピルの長期使用によって子宮の排卵する機能が弱まり、妊娠しにくくなるという風にピルの危険性を説く人もいます。

一理あることかもしれませんが、子宮内膜症は放って置けば悪化しますし、悪化すれば不妊になる可能性も高くなります。

この二つを天秤にかけて重要性を比べたとき、傾くのは明らかに子宮内膜症の症状を抑えることでしょう。

なぜなら、子宮内膜症は不妊に至るだけでなく、悪化すれば日常生活に支障を来す痛みを抱えることになるからです。

そのときに手術すれば良いという話ではなく、痛みを抱えながら生きることも難しさを思えば、やはりピルの服用は止める訳に行かないでしょう。

また、ピルの長期服用で子宮の働きが弱くなると言い切ることにも疑問があります。

一般的にピルの服用を止めればまた排卵は始まります。

もともとの子宮の機能、年齢、持病などによって個人差は当然ありますが、ピルを飲み続ける=子宮の機能を犠牲にするという考え方には馴染むことができません。

ピルが楽で手放せない!

ピルを普段から使っていれば月経周期も月経痛もコントロールできるし、避妊は楽だしと言った理由でピルにはすごく助けられているという方が多いのではないでしょうか。

また、ホルモンバランスを強制的に整えるので、副効用として胸が大きくなるとか、ニキビなどの肌トラブルが減るというものがあります。

そうでなくても、月経痛が軽減するだけで気分は全然違いますし、月経前症候群の軽減にも繋がって、トータルで調子の良い日々が続くでしょう。

問題点があるとすれば、避妊をピルに頼り切りになって、性感染症への配慮が乏しくなる可能性があることでしょうか。

ピルの避妊効果は全ての避妊法の中でもトップの確率ですが、性感染症を防ぐことはできません。性感染症を防ぐためにはやはりコンドームの使用は必須になります。

ピルの服用にはメリットが多いですし、しっかり性感染症に注意を払うとか、血液検査を受けるとか、いくつかのことを注意すれば危険なこともありません。

しかし、楽だという理由でピルを手放せなくなっている場合、ある危険が生じる可能性があることは、しっかり意識しておくべきだと思います。

ピルが本来の不調を覆い隠す場合

決してピルの長期服用を勧めないという訳ではありません。

ここまでお話してきたように、ピルは正しく使えば安全な代物ですし、子宮内膜症の治療に使われる場合、否応なく長期服用が前提となりますが、ピルを服用しなかった場合の症状の悪化を考えるとピルの服用は必須に思えます。

しかし、ピルを長期間服用する必然性がない方の場合で、生理や避妊が楽だからという理由で長期間ピルを使用しているのであれば、ある危険が頭をよぎります。

それは、本来の不調や病を見逃してしまう可能性が高まること。

よく考えてみれば、月経痛が重いのは単なる体質ではなく、何か根本的な理由があるのかもしれません。

例えば体が異様に冷えやすい体質だとか、骨盤のゆがみ、骨盤底筋の弱体化で子宮が押しつぶされているのかもしれません。

もしこういった理由で月経時に大きな負担がかかっているのであれば、ピルで痛みをごまかすのではなく、根本的な食事の改善やトレーニングをした方が良いでしょう。少なくとも、ピルを飲みながらそう言った体質改善に取り組むことは大事だと思います。

 

また、避妊に対して絶対的な信頼があるが故に、性感染症に対するガードが緩くなって、知らないうちに感染しているということもあるでしょう。

性感染症になれば気付くはずですし、性感染症はオーラルセックスなどでも感染することがあるのであまり関係がないかもしれません。

しかし、ピルを使用したときの避妊の楽さは、異性の粘膜に対する警戒心を緩めてしまう程なのです。

最後に

ピルの服用は基本的に多くの女性に勧められるものです。避妊や月経痛予防のためでなくとも肌トラブルの軽減のためと言った理由でお医者さんに相談して、それぞれがもっと気軽に使っても良いかもしれません。

しかし、ピルは休薬期間を除けば毎日服用しなければならないという面倒くささがあります。そして何より、お薬であることは間違いありません。どんなに安全でも、お薬を飲み続ける人生よりは不要な人生の方が良いのではないでしょうか。

ピルを飲むことは習慣付いてしまえば大したことはありませんが、飲まないで済むのでしたらそちらの方が良いように思います。

もし、必ずしもピルを飲まなければならないという事情がある訳でないのなら、ピルを飲まずに済む方法を、ふと服用し続けることに不安がよぎったときで構いませんから、考えてみてはいかがでしょうか。


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